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コラム

古民家再生総合調査とは

古民家を学ぶ

掲載

長い年月を経て受け継がれてきた伝統構法の古民家。
その魅力を活かしながら、これからの暮らしに合わせて再生していくためには、一般的な住宅とは異なる視点での調査が欠かせません。

伝統構法の古民家は、在来工法の住宅とは構造や耐震の考え方が大きく異なります。
柱や梁の組み方、石場建ての基礎、揺れを受け流す構造など、その家ならではの特性を正しく理解した上で、今後の活用や改修を考えることが大切です。

なんば建築工房では、こうした伝統構法の古民家に特化した「古民家再生総合調査」を行っています。
建物の状態を詳しく把握するだけでなく、「この古民家をどう活かせるのか」「どのような再生が可能なのか」まで見据えた調査を通して、後悔のない古民家再生の第一歩をお手伝いします。

専門家による3つの調査

なんば建築工房の古民家再生総合調査では、伝統構法の古民家に精通した専門家が、以下の3つの視点から総合的に調査を行います。

  • 古民家鑑定
     建物の歴史や構造的特徴、残すべき価値を見極めます。
  • 床下インスペクション
     普段は見えない床下を確認し、劣化やシロアリ被害、水回りの状態などを調査します。
  • 伝統耐震診断
     在来工法とは異なる考え方で、伝統構法に適した耐震性を評価します。

これらを組み合わせることで、
「どこまで手を入れるべきか」
「将来も安心して使い続けられるのか」
を、総合的に判断するための大切な材料が揃います。

古民家鑑定

築年数や構法、使われている材、保存状態などを約600項目にわたって確認し、その古民家が持つ歴史的価値・構造的特徴・再生の可能性を専門家が鑑定します。
現代住宅とは異なる部分も含め、プロの目で丁寧に評価します。

床下インスペクション

自走式ロボットによる床下調査を行い、人が入りにくい場所までカメラ映像で確認します。
基礎の状態、腐朽や白蟻被害、水分環境などを把握し、今後の補修や対策が必要かどうかを判断します。

伝統耐震診断

古民家は、現在の耐震基準とは異なり、「固める」のではなく「揺れを逃がす」免震的な構造が特徴です。
伝統構法を理解した専門家が診断を行い、必要に応じて古民家に合った耐震補強の方向性をご提案します。

現況調査との違い

一般的な現況調査は、建物の傷み具合や法的条件、リノベーションの可否や費用感を把握するための調査です。
一方、古民家再生総合調査は、伝統構法の古民家に特化した、より専門的で踏み込んだ調査となります。

伝統構法の古民家は、在来工法の住宅とは構造の考え方や耐震の仕組みが大きく異なります。そのため、通常の住宅と同じ視点で判断してしまうと、本来活かせる価値を見落としたり、過剰な補強や不適切な改修につながることも少なくありません。

古民家再生総合調査では、

  • 古民家としての価値や歴史的背景
  • 床下や構造内部の目に見えない劣化状況
  • 伝統構法に適した耐震性能の考え方

を、専門家がそれぞれの視点で丁寧に確認します。

「この古民家をどう残し、どう活かしていくのか」
単なる可否判断ではなく、未来へつなぐための判断材料を揃える調査
それが、現況調査との大きな違いです。

調査費用について

古民家再生総合調査は、調査費用として55万円(税込)をいただいています。
決して安い金額ではありませんが、それには明確な理由があります。

この調査は、
「リノベーションをすすめるための前向きな判断材料をそろえること」
だけでなく、
「無理にすすめないという判断を含めて、正直にお伝えすること」
も大切にしています。

将来、何千万円という工事費をかけるかどうかを決める前に、
その古民家の価値・リスク・可能性をきちんと知ること。

そのための本気の調査として、私たちはこの古民家再生総合調査を位置づけています。

古民家再生総合調査をおすすめする方

古民家再生総合調査は、伝統構法の古民家を本来の価値を活かしながら再生したい方におすすめの調査です。

たとえば、

  • 代々受け継いできた古民家を、できるだけ壊さずに残したい方
  • 古民家を購入して住まいや宿、店舗として活用したいと考えている方
  • 「この古民家は本当に再生できるのか」「どこまで手を入れる必要があるのか」を、感覚ではなく根拠をもって判断したい方
  • 将来的な安心・安全も踏まえ、耐震性や構造をしっかり確認した上で計画を進めたい方

こんな方はぜひ一度ご相談ください。

古民家再生総合調査の前に、まずは現況調査という選択も

伝統構法の古民家再生には、専門的で丁寧な調査が欠かせません。
一方で、「まずはこの家が本当に活かせるのか知りたい」「購入や相続を検討する段階で、方向性を整理したい」という方も多くいらっしゃいます。

そんな場合には、古民家再生総合調査の前段階として、現況調査を行うこともおすすめです。

現況調査では、建物の状態や法的条件、立地環境などを総合的に確認し、
「この家はどんな活用が考えられるのか」「リノベーションの可能性はあるのか」「大きな注意点は何か」といった点を整理します。

その結果を踏まえて、
・本格的な古民家再生に進むべきか
・別の選択肢も含めて検討するか
・古民家再生総合調査が必要かどうか

を、落ち着いて判断することができます。

無理に進めるのではなく、段階を踏んで住まいと向き合うことが、後悔のない古民家再生への第一歩です。
まずは現況調査から、お気軽にご相談ください。

現況調査について詳しく見る


調査の様子を動画で見る

正田 順也 (まさだ じゅんや)

大阪生まれの奈良育ち。大学進学をきっかけに岡山へ移住し、住宅業界歴は30年超。
職人の伝統技術を活かすため、古民家再生・空き家利活用・地域づくりに力を入れている。

(一社)全国古民家再生協会岡山第一支部 代表理事
(一社)全国空き家アドバイザー協議会 岡山県倉敷支部 事務局長
町おこし団体 下津井シービレッジプロジェクト 事務局長
古民家鑑定士インストラクター ほか

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