リノベの予算の立て方
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リノベーションは、決まった金額で決まった形をつくるものではありません。
「どんな暮らしをしたいか」「何を大切にしたいか」によって、必要な工事内容やかかる費用は大きく変わります。
間取りの変更、断熱や耐震といった性能向上、水まわりの更新、素材や仕上げへのこだわり――リノベーションはそれらを組み合わせながら、予算の中で最適なバランスを見つけていく家づくりです。
限られた予算の中で、どこにお金をかけ、どこを抑えるのか。自分たちの優先順位を整理しながら進めることが、満足度の高いリノベーションへの第一歩になります。
STEP1 信頼できるパートナーを探す

リノベーションの予算を考えるうえで大切なのは、できるだけ早い段階で信頼できる家づくりのパートナーを見つけることです。
リノベーションは「何を・どこまで・どの順番で」行うかによって、かかる費用が大きく変わります。建物の状態やご家族の暮らし方を踏まえ、現実的な選択肢と予算配分を一緒に整理してくれる存在が欠かせません。
物件探しや計画の初期段階から建築のプロに相談することで、後から大きな変更や想定外の費用が発生するリスクも抑えられます。
「できること・できないこと」「今やるべきこと・後回しにできること」を正直に伝えてくれるパートナーと進めることが、納得のいく予算計画への第一歩です。
STEP2 家の状態を把握する

リノベーションの予算を考えるうえで、最初に大切なのが「今の家がどんな状態か」を正しく知ることです。
築年数や見た目だけでは判断できない、構造・耐震性・断熱性・設備の劣化状況などをプロの目で確認することで、必ず必要な工事と暮らしを良くするための工事を整理できます。
特に中古住宅や実家、古民家の場合は、目に見えない部分に補修が必要なケースも少なくありません。
家の状態を把握することで、後から想定外の費用が増えるリスクを抑え、現実的な予算計画を立てることができます。
まずは「この家に、どこまで手を入れる必要があるのか」を知ることが、納得のいくリノベーションへの第一歩です。
STEP3 資金計画を立てる
家の状態を把握し、やりたいこと・優先順位が見えてきたら、次に大切なのが資金計画です。
リノベーションでは「どこまで直すか」「性能向上をどの程度行うか」によって費用が大きく変わります。自己資金とローンのバランス、将来の暮らしや返済計画も踏まえながら、無理のない予算枠を整理しておくことが重要です。
早い段階で資金計画を立てておくことで、プラン検討の際も現実的な判断がしやすくなり、「やりたいこと」と「できること」のバランスが取りやすくなります。

STEP3 リノベを暮らしに合わせて組み合わせる

リノベーションは、あらかじめ決まった一つの正解があるものではありません。
住まいの状態やご家族の暮らし方、将来の考え方によって、必要な内容は一つひとつ異なります。
実際はビュッフェのように、住まいの条件・家族構成・目的に合わせて必要な要素だけを選び、組み合わせていくことができます。
たとえば
- 実家 × 二世帯 × 部分リノベ
- 中古住宅 × 子育て × フルリノベ
- 自宅 × 耐震性向上 × 平屋に減築リノベ
といったように、ベースとなる住まいに「誰と・どう暮らしたいか」「何を優先したいか」を重ねて考えていきます。
組み合わせ方次第で、予算のかけどころも、工事の範囲も変わります。
だからこそ大切なのは、最初から答えを決めることではなく、自分たちに合った選び方を知ること。
なんば建築工房では、一つひとつ整理しながら最適な組み合わせをご提案しています。
STEP4 選び方と配分を考える
― リノベの「盛り付け」を決める ―
リノベーションは、必要な要素を選び、組み合わせる住まいづくり。
すべてを詰め込むのではなく、
「ここはしっかり」「ここは最小限」とメリハリをつけることで、
予算内でも満足度の高いリノベーションが可能になります。

このときに役に立つのが、ヒアリングシート。
家族それぞれに何を優先したいか、まずは書き出して決めるのがおすすめです。
なんば建築工房では、家づくりの最初にヒアリングシートをお渡ししています。
ご希望の方はお気軽にお声がけください。

なんば建築工房のお家づくりヒアリングブック
このヒアリングブックでは、ご家族構成やライフスタイル、趣味や価値観、今のお住まいで感じていること、新しい家で叶えたいことまで、幅広い視点から質問を設けています。
すべてに答える必要はありません。
書き進める中で、ご自身でも気づいていなかった想いや優先順位が自然と整理されていきます。
住まいは、単なる「建物」ではなく、これからの人生を支える大切な場所。
ヒアリングブックを通してお伺いした一つひとつの言葉をもとに、
なんばのスタッフと職人がチームとなり、お客様らしい住まいのかたちをご提案します。
「どんな家にしたいか、まだはっきりしていない」
そんな方こそ、ぜひこのヒアリングブックから家づくりを始めてみてください。
STEP5 ラフプランで全体の規模感を把握する
優先順位が整理できたら、次はラフプランを作成し、住まい全体のボリューム感をつかむステップです。
間取りや動線、どこまで手を入れるのかを大まかに整理することで、「やりたいこと」と「現実的な予算」のバランスが見えてきます。
この段階では細かな仕様を決め込む必要はありません。
大切なのは、暮らしのイメージを形にしながら、工事範囲やおおよその費用感を把握すること。
ラフプランがあることで、予算オーバーを防ぎ、納得感のあるリノベーション計画につながります。

STEP6 方向性が決まったら、詳細な打ち合わせへ
ラフプランで方向性が固まったら、仕様や素材、細かな納まりなどの詳細な打ち合わせに進みます。
ここで初めて、より正確な見積もりが見え、最終的な予算が固まっていきます。
段階を踏んで進めることで、納得感のあるリノベーションにつながります。


正田 順也 (まさだ じゅんや)
大阪生まれの奈良育ち。大学進学をきっかけに岡山へ移住し、住宅業界歴は30年超。
職人の伝統技術を活かすため、古民家再生・空き家利活用・地域づくりに力を入れている。
(一社)全国古民家再生協会岡山第一支部 代表理事
(一社)全国空き家アドバイザー協議会 岡山県倉敷支部 事務局長
町おこし団体 下津井シービレッジプロジェクト 事務局長
古民家鑑定士インストラクター ほか